IBM調査: 市場原理主義に応じた新規スキルの獲得 ― 既存保有スキルの拡張(リスキリング:Re-Skilling)

STEMなどの技能的なスキルだけでは、デジタル時代の変化に応じることは十分でなく、本来、仕事が”デキる人”が身に付けているコアスキルの高度化が求められている

TOKYO - 10 9 2019:
2019年9月10日

日本IBMは、IBMの調査(IBV: Institute for Business Value ) “The Enterprise Guide to Closing the Skills Gap(英文)”が発表され、この調査によれば、今後3年間でAIやインテリジェントな自動化の結果として、世界12の大規模経済圏における1億2,000万人もの労働者は、リスキリングの必要があるかもしれないと発表しました。また、調査したCEOの41%だけが、ビジネス戦略を実行するために必要な人材、スキル、リソースを持っていると回答しました。48カ国5,670人以上の世界中のエグゼクティブを対象としたこの調査は、企業のあらゆるレベルで労働力のニーズが変化していることに対して、どのように対応し管理するかについて根本的な転換が求められている、という複雑な課題を指摘しています。

*リスキリングRe-Skilling:
市場ニーズに適合するため、保有している専門性に、新しい取り組みにも順応できるスキルを意図的に獲得し、自身の専門性を太く、変化に対応できるようにする取り組みをリスキリング=Re-Skillingという

調査によると、教育を通じてスキルギャップを埋めるのにかかる時間は、わずか4年で10倍以上増加しました。2014年に企業での教育を通じて能力のギャップを埋めるのに平均3日かかりましたが、2018年には36日かかりました。

日本においては、488万4,000人の労働者が、リスキリングを行う必要があり、スキルギャップを埋めるための時間は、2018年には36日かかるという結果となりました。

調査では、新しいスキル要件が急速に出現している一方で、他のスキルは時代遅れになっていることが示されました。2016年、エグゼクティブは従業員にとって最も重要なスキルとして、STEMのための技術的な中核となる能力と基本的なコンピューターやソフトウェア、アプリケーションのスキルがトップの2つにランク付けされました。2018年に求められた上位2つのスキルは行動についてのスキルで、変化に対して柔軟かつアジャイルに対応できる力と、時間管理スキルおよび優先順位付けの能力です。対照的に、Morning Consultが実施したIBMの調査によると、倫理やインテグリティーは、Atlanta、Austin、Baton Rouge、Boston、Chicago、Raleigh、San Franciscoなどの米国の都市の消費者の調査で最も重要とされるスキルでした。

日本においては、2016年は1位がSTEMのための教育、2位が基本的なコンピューターやソフトウェア、アプリケーションのスキルでしたが、2018年は1位が時間管理スキルおよび優先順位付けの能力、2位は変化に対して柔軟かつアジャイルに対応できる力でした。

IBM Talent&Transformationのマネージング・パートナーであるAmy Wrightは、次のように述べています。「組織は、スキルギャップの拡大と、将来にも世界経済にも影響を与える可能性のある労働市場の縮小に対する懸念の高まりに直面しています。しかしながら、エグゼクティブは問題の深刻さを認識していますが、調査対象者の半数は、最大のギャップに対処するためのスキル開発の戦略がないことを認めています。この調査で見つかった戦術は、企業が戦術を最も使用していない場合には、最も早くスキルギャップを埋める可能性が高いものでした。企業が人材に対してリスキリングを行い、AIの時代で成功するために必要な継続的な学習の文化を構築することを支援する新たな戦略が現われたのです。」

IBM Study “The Enterprise Guide to Closing the Skills Gap”は、企業が人材をより良く育成し、スキルギャップを埋めるための段階的な戦略を示しています。

中核となる推奨事項は、多面的で個人にパーソナライズされデータに基づいた開発を通して、従業員のリスキリングに焦点を当ててスキルギャップを埋めるという総合的なアプローチを取ることです。これは、現在の経験レベル、スキル、職務、キャリア志向に合わせてパーソナライズされた従業員向けの教育ジャーニーを作成することを意味します。これらの教育ジャーニーを促進するため、企業はパートナーのエコシステムを活用してコンテンツへのアクセスを拡大し、革新的な学習技術を活用し、組織の境界を越えてスキルを持った人材を共有する必要があります。また、この調査では、従来の教室形式でもオンライン学習でも、異なるスキルを持つアジャイルなチームによるピアツーピアという仲間同士の学習や、作業の流れに沿ったハンズ・オンのトレーニングといった、新しいやり方で実現する体験学習を通じて、教育ジャーニーが提供されるべきであるとしています。

たとえば、IBM Garageは、企業がデジタルによって再改革され、オープンなコラボレーションと継続的な学習の文化を作成するのに役立ちます。IBM Garageは、IBMの専門家がお客様の従業員と肩を並べて新しいアイデアを開発し、それらのアイデアを素早くテストし、破棄したり前進させます。日常から離れるように設計された環境では従来の組織縦割りや障壁が排除され、従業員は、実践することで学習したり、すぐに失敗し、頻繁に反復することを推奨され、組織的な変化や前向きな姿勢を呼び起こします。

IBMの調査では、企業が分析とAIを使用して、組織全体で利用可能なスキルを予測したり推測し、その情報を従業員と透明性を持って共有して、継続的な学習文化を推進する必要があることも示しています。 IBMは自社でこの戦略を適用し、最も重要なスキルに対する洞察を定期的に従業員に提供しています。

IBMは、IBM Talent&Transformationのビジネスを通じて、従業員のライフサイクルのあらゆる側面にエンドツーエンドのAIを利用し、お客様が人材を育成し、従業員に力を与え、AIと自動化の時代にビジネスを変革することを支援しています。これらのサービスにより、企業は新しいテクノロジーによってもたらされるスキルギャップを埋めることができ、従業員がインテリジェントなマシンとの共存に移行し、採用や雇用の偏見(バイアス)に対処することができます。真の文化の変化は、すべての業界で新しい働き方を要求するインテリジェントなワークフローの出現によって作成されたビジネスの新しいスキルと専門知識によって推進されています。ビジネスリーダーは、仕事とスキルの継続的な改革を可能にするために、動的で柔軟な組織とチームを作成する必要があります。

このジャーニーでHRが果たす重要な役割を強調するため、IBMはビジネスの新しい戦略的課題を指揮する必要がある人事および人材の専門家のための世界初のグローバル開発アカデミーであるJosh Bersin Academyと協力しています。アカデミーはまもなく、IBMの専門家からの意見を基に作成された最新のプログラム”HR in the Age of AI”を開始します。このプログラムは、HRチームがAIを使用して企業全体、HR機能、および個々のスキル開発のレベルで作業方法を変換する方法に焦点を当てています。

グローバルな独立したアナリストであり、Josh Bersin Academyの創設者であるJosh Bersinは次のように述べています。「AIは、今日のHRリーダーが直面する最大の課題です。AI関連技術の開発と応用におけるリーダーシップを認め、このプログラムのパートナーとしてIBMを選択しました。なぜならば、IBMは実際にAI技術を使用して自身のHR組織を劇的に変革しているからです。」

日本においても、”HR in the Age of AI”を展開していく予定です。

当報道資料は、2019年9月6日(現地時間)にIBM Corporationが発表したプレスリリースを参考にしています。原文は下記URLを参照ください。
https://newsroom.ibm.com/2019-09-06-IBM-Study-The-Skills-Gap-is-Not-a-Myth-But-Can-Be-Addressed-with-Real-Solutions (英語)

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