企業データやアプリをクラウドに接続するPaaSの提供に10億ドルを投資


TOKYO - 25 2 2014:

2014年2月25日

IBM、企業データやアプリケーションをクラウドに接続する
PaaS機能の提供に10億ドルを投資

ハイブリッド・クラウドの新時代を加速させるエンタープライズ・ソフトウェア機能
(統合、セキュリティー、アナリティクス、コマース)を提供

[ニューヨーク州アーモンク、ネバダ州ラスベガス、2014年2月24日(現地時間)発]

IBM(本社:米国ニューヨーク州アーモンク、会長、社長兼CEO:バージニア・M・ロメッティ、NYSE:IBM)は本日(現地時間)、お客様や開発者による「ハイブリッド」クラウドの採用を加速させる、独自の新しい開発環境およびサービスとしての機能(CaaS, Capabilities-as-a-service)を発表しました。これは、企業におけるイノベーションの新時代の幕開けとなることが期待されます。IBMはその取り組みの一環として、ソフトウェア・クラウドの開発に10億ドル以上を投資し、SoftLayer上で実行される新機能をリリースする予定です。

この発表でIBMは、ハイブリッド・クラウドの採用促進における基本的な課題を3つ挙げています。

  1. 企業の開発者のクラウド適応を支援:Evans Dataの調査によると、ソフトウェア開発者の数は全世界で1,800万人を超えていますが、クラウドを対象とした開発を行っているのは25パーセント足らずであるということです[1]。クラウド時代を迎えつつある今、多くの開発者が、この新たな機会を活かすためのツールやサービスへのアクセスを求めています。
  2. 企業環境の統合:企業は、ハイブリッド・クラウドの新時代におけるイノベーションと大きな価値の獲得に目を向けています。ハイブリッド・クラウドは、モバイルやソーシャル技術のもとに構築される、利用者が組織と関わり合うシステムであるSystems of Engagement(SoE)と、データやトランザクションを処理するシステムであるSystems of Record(SoR)をリンクします。
  3. イノベーションを加速させ成長を促進するアプリケーション開発を実現する、オープンなエコシステムおよびプラットフォーム:開発者は、クラウドの時代を支えるダイナミックなアプリケーション開発環境を求めています。新しい開発プラットフォームは、オープンで柔軟性に優れていなければなりません。また、企業の開発者にとっても独立系企業にとっても、より簡単にアプリケーションを構築し、既存のコンピューティング・システムに接続できるようなものでなければなりません。

こうした市場の動向に合わせて、IBMは本日、3つの新しいクラウド機能を発表します。

  1. IBMの幅広いエンタープライズ・ソフトウェア・ポートフォリオをクラウドにも広げ、コードネーム「BlueMix」のオープン・ベータ版の提供を開始します。BlueMixは、IBMのソフトウェア、サード・パーティーのテクノロジー、オープン・テクノロジーの力を結集する新しいPlatform-as-a-Service(PaaS)です。「BlueMix」はクラウドにおけるDevOpsを提供し、規模に応じたオープンな統合開発体験を実現します。開発者、独立系企業、および企業チームは、DevOpsサービスを使用することで、エンタープライズ・アプリケーションの構築をより迅速かつ効果的に開始することができます。開発者は、DevOpsサービスにより、ユーザーの意見を聞きながら、継続的に新しい機能を提供することに集中できます。
    また本日、IBMはマサチューセッツ州ボストンに本社を置く非公開企業で、Database as a service(DBaaS)プロバイダー、Cloudant, Inc., の買収を発表しました。Cloudantによって、開発者は容易かつ迅速に次世代のモバイル・アプリやウェブ・アプリを開発できます。Cloudantは、IBMのビッグデータ、アナリティクス、クラウド・コンピューティングやモバイル製品を拡張するとともに、「BlueMix」の重要なコンポーネントを担います。
  2. 既存のアプリケーションを容易にクラウドに拡張するために、あらかじめ定義したソフトウェア「パターン」を通じてWebSphereなどのIBMのミドルウェア・ポートフォリオをSoftLayer上に展開します。IBMとIBMビジネス・パートナーから入手可能な200を超えるアプリケーションおよびミドルウェアのパターンによって、ハイブリッド・クラウド環境におけるアプリケーションの移植性が実現し、アプリケーションとミドルウェアをオンプレミスでもオフプレミスでも柔軟に展開できるとともに、ハイブリッドのIT管理を簡素化できる点でIBMのソフトウェア・パターンは他と異なります。
  3. アプリケーションを計画・開発・テスト・展開・モニターするための重要な機能やサービスとしてのシステム管理(SMaaS)を提供するDevOpsなど、SoftLayer上で実行されるサービスに継続的に投資し、サービスを拡大することで、業界最先端のソリューションをクラウドに拡張します。また、IBMは本日、従来のレベルと範囲を超えるインフラストラクチャー・サービスをクラウドで提供するためにPower SystemsをSoftLayerクラウド・インフラストラクチャーに統合することを発表しました。

IBMのソフトウェア&クラウド・ソリューション担当シニア・バイスプレジデントであるロバート・ルブラン(Robert LeBlanc)は次のように述べています。「IBMは、オープンな環境で開発者と連携して、ハイブリッド・クラウド・コンピューティングという新しい世界の到来を加速することで、まったく新しいイノベーションの時代の先駆けとなろうとしています。私たちは、IBMの開発者エコシステムの力を、モバイル、ビッグデータ、DevOpsなどの各分野の豊富な専門知識と結び付けて、1人の開発者からグローバルなチームへと容易に広がるスケーラブルなモデルを構築します。本日のニュースは、既存のデータ・サービスやトランザクション・サービスだけでなく、新しいクラスの新興アプリケーションへの真のクラウド統合の拡張におけるもうひとつの重要な進展です。」

クラウド開発の手法を変える、コードネーム「BlueMix」のオープン・ベータ版の提供を開始
この新しいアプリケーション開発環境は、Platform-as-a-Service(PaaS)のスピードと柔軟性を実現します。開発者は、構成可能なサービスとしてIBMの広範なソフトウェア・ポートフォリオを利用できるため、クラウドの時代に対応する企業アプリケーションをより迅速に構成・構築することができます。

オープン・スタンダードに基づき、Cloud Foundryを利用するこのPaaSとサービスの組み合わせにより、開発者は、ベンダーロックインを回避してアプリケーション開発の既存の資産やスキルを活用することができます。これは、ハイブリッド・クラウドの構築には不可欠です。IBMは、オープンで柔軟性に富んだクラウド環境を開発者に提供し、IBMやサード・パーティーのテクノロジーであれ、オープン・テクノロジーであれ、自分たちが選んだツールを使用するWeb生まれの開発者と企業をスケーラブルな環境で接続します。

IBMはまた、20年以上にわたり先頭に立ってオープンな標準の推進に取り組んできた経験を基に、Cloud Foundry Foundationの創設メンバーとなることも発表しました。この団体の目標は、PaaSのオープン・ソース・エコシステムを構築および開発することです。

IBMは、BlueMixの一部として、モバイル、Webアプリケーション、統合、DevOps、データ管理を中心とした開発者サービスのラインアップを構築しています。さらに、Watson、コマース、セキュリティー、アナリティクス、マーケティングなど、構成可能なAPIベースのサービスとして一連のビジネス・アプリケーション(SaaS)を開発者が利用できるように引き続き取り組んでいます。たとえば、BlueMixを使用すれば、開発者はミドルウェア・サービスを利用して、小売部門の同僚が接客時にSoRから在庫管理情報にアクセスできるような新しい販売アプリを構築することができます。

BlueMix DevOpsサービスは、開発者が製品の市場投入までの期間を短縮して品質を向上できるようにするための統合環境を提供します。DevOpsは、コードを格納および管理するためのサービス(一般的なGitリポジトリーを使用)や組み込みWeb統合開発環境(IDE)を備えています。また、EclipseとVisual Studioが統合されていて、いずれかの環境を開発者が好みに応じて使用できるようになっています。DevOpsサービスは、アプリケーションの開発を自動化し、新機能、モバイルの特性、およびパフォーマンス・モニタリング機能を効率的に提供して、それらをより迅速に習得して繰り返し使用できるようにするほか、チーム・メンバー全員での分担作業とコラボレーションにおける計画立案と追跡を迅速に行えるようにします。DevOpsサービスは、ソフトウェア配布ライフサイクル全体にわたる統合により、開発者がアイディアに基づいて、ユーザーのニーズに応じたアプリケーションをより迅速に作成できるようにします。

自動車業界では、コネクテッド・カー(ネット接続型自動車)に強固なITインフラストラクチャーが必要となると考えられ、クラウドがこの分野においてますます重要な位置を占めるようになってきました。国際的な自動車部品メーカーのContinentalは、BlueMixプラットフォームを使用して、自動運転の実現に向けて道を切り開く、クラウドをベースとしたコネクテッド・ソリューションを提供しています。

「IBMのBlueMixへの投資は、Continentalがクラウドを通じてコネクテッド・ソリューションの開発をより迅速に進められるようにするための『大いに必要とされているギャップ』に対処するためのものです。自動車業界は、より接続性を高めている他のデバイスの業界と同様の道をたどっており、Continentalでは、刺激的なコネクテッド機能を実現するための大きなチャンスを見出しました。BlueMixプラットフォームを使用することによりモビリティーの将来に変革がもたらされて、自動車のドライバーにとっての価値が創出され、運転がより安全、快適、そして効率的なものとなるでしょう」と、Continental Automotive SystemsのSoftware and Connected Solutions部門の統括責任者であるブライアン・ドレスラー(Brian Droessler)は語っています。

IBMは自社のミドルウェアをソフトウェア「パターン」を通じてSoftLayerに導入
IBMは、自社の豊富なミドルウェア・ポートフォリオをソフトウェア・パターンを通じてSoftLayerに導入しています。組織では、アプリケーションを実装および管理するための多数のステップを取り込むために作成されたこれらの事前定義されたパターンを使用して、アプリケーションへの既存の投資を最大限に活用できます。

IBMのソフトウェア・パターンは、オンプレミス環境とオフプレミス環境の間での移動が可能で、変化するビジネス要件を満たすためのアプリケーションとミドルウェアを実装できる柔軟性を備えています。IBMのソフトウェア・パターンは、PureApplication Service on SoftLayerのベータ版を通じて使用可能で、DevOpsなどの共通のITプロセスを簡素化するための新たな可能性を広げます。ITチームは、クラウド内にオフプレミス環境を迅速に作成して、アプリケーションのテストや品質保証などの作業を完了した後、オンプレミスの実稼働環境にアプリケーションを転送して戻すことができます。また、開発者は、IBMのツールやサービスを使用して独自のパターンを作成(それらのパターンを1度書いてからオンプレミスまたはオフプレミスに実装)したり、IBMおよびIBMビジネス・パートナーが提供する、従来のERP/CRMやビジネス・インテリジェンスからWebアプリケーションやモバイル・アプリケーションまでの、200を超えるソフトウェア・パターンを選択したりすることができます。

例えば、独立系ソフトウェア・ベンダー(ISV)であるExigen Insurance Solutionsは、自社の保険業界向けソリューションのためのアプリケーション・パターンを、IBM Web Applicationというミドルウェア・パターンを使用して作成しました。Exigenでは、PureApplication Service on SoftLayerを使用して、新たな市場セグメントに対応し、お客様がより容易にトータル・コストを最適化できるハイブリッド・クラウド環境でExigenのコア・システムを開発および実行するという選択肢をお客様に提供できるようになりました。

SoftLayer上で実行されるその他のサービス
IBMでは、SoftLayerを自社のクラウド・ポートリオの基盤としています。IBMでは最近、新たなデータセンターを備えたSoftLayerの海外拠点を世界各地に展開するために12億ドルの投資をしており、その投資に基づいたSoftLayer上での以下のような新たなクラウド・サービスをさらに提供することを発表しています。

IBMクラウド・コンピューティングについて
IBMは、クラウドにおけるグローバル・リーダーであり、オープン・クラウド・ソリューションに関して比類のないポートフォリオを持っています。これにより、お客様は、クラウドについて検討したり、クラウドの構築や活用を行ったりできます。IBMは、独自の業界知識と比類のないクラウド機能を合わせて提供する能力を持っており、これは他社にない特徴です。そして、世界中で既に、40,000人の業界エキスパートが30,000以上のお客様を支援しています。現在、IBMは、100以上のクラウドSaaSソリューションを備えており、深い業界知識を持った数万人のエキスパートがお客様の変革を支援し、世界中に40カ所のデータ・センターからなるネットワークを保有しています。

2007年以来、IBMは、16件の買収を行って70億ドル以上の額を、クラウド・イニシアチブを加速して高価値のクラウド・ポートフォリオを構築するために投資してきました。IBMは、クラウドに関して1,560件の特許を持っており、これらは改革を推進するためのものです。実際、IBMは21年連続で、米国の年間特許上位取得者リストのトップを占めています。IBMは、毎日550万件以上のお客様のトランザクションをIBMのパブリック・クラウドで処理しています。IBMは、2015年までにクラウドから年間70億ドルの収入を達成する見込みです。IBMが提供するクラウド・ソリューションについて詳しくは、http://www.ibm.com/cloud (US)を参照してください。IBMのTwitterを@IBMcloudでフォローしてください。ブログのURLはhttp://www.thoughtsoncloud.com です。#ibmcloudで会話に参加してください。本日のニュースについて詳しくは、Smarter Planetブログをお読みください。

[1] 出典: Evans Data Developer Population and Demographics Study, 2013.



当報道資料は2014年2月24日(現地時間)にIBM Corporationが発表したものの抄訳です。原文は下記URLを参照ください。
http://www.ibm.com/press/us/en/pressrelease/43257.wss (US)

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