IBM Researchとカーネギーメロン大学、視覚障がい者のナビゲーションを支援するオープン・プラットフォームを開発


TOKYO - 26 10 2015:

2015年10月26日

〔米国ニューヨーク州ヨークタウン・ハイツおよびペンシルベニア州ピッツバーグ 現地時間10月15日発〕

IBM(NYSE:IBM) Researchとカーネギーメロン大学(CMU)の研究員は本日、視覚障がい者のナビゲーション向上をめざす試みとして、スマートフォン用アプリケーションの開発を支援する初のオープン・プラットフォームを発表しました。

IBMとCMU は、このプラットフォームを活用して、NavCog (英語)と呼ばれる試作アプリを開発しました。
NavCogは、既存のセンサーとコグニティブ・コンピューティング技術を利用し、CMUの構内にいる視覚障がい者にイヤホンを通じてささやいたり、スマートフォンの振動を通じて周囲の状況を知らせます。このアプリは、通路に設置されたBluetoothビーコンやスマートフォンのセンサーからの信号を解析し、大学構内の建物内、屋外にかかわらず、人の助けなしにユーザーが移動できるようにします。研究員たちは、近づいて来る人やその人の気分を画像認識により「見る」といった将来の機能について研究しています。NavCogアプリケーションは近日中にApp Storeで無料で入手可能になります。(注:現在、AppStore (英語)で公開されています)

開発者向けのコグニティブ・アシスタンス・ツールの最初のセットは、クラウドをベースとしたIBMのBluemixで公開されていますhttp://hulop.mybluemix.net/。このオープン・ツールキットは、ナビゲーション用のアプリケーション、地図編集ツール、そして視覚障がい者がどこにいて、どの方向を向いているか、さらには周囲の環境の識別をほぼリアルタイムで行うローカリゼーション・アルゴリズムで構成されています。また、スマートフォンの周囲環境の画像を3次元空間モデルに変換し、視覚障がい者向けのローカリゼーションやナビゲーションを可能にする機能も公開されています。

IBMフェローでCMU客員教授の浅川智恵子は次のように述べています。「私のような視覚障がい者は、オンライン上では合成音声の読み上げにより様々なものを認識できるようになってきましたが、現実の世界では依然として身の回りを認識したり好きな場所に行くことができません。 自立と生活の質の向上のために、屋内外を問わないユビキタスなアクセシビリティが必要です。このオープン・プラットフォームが、さまざまなアクセスしやすいアプリケーションを開発し、ナビゲーションを支援する超音波や先進的な慣性センサーといった従来とは異なるテクノロジーをテストする機会を開発者に提供することで、コグニティブ・アシスタンスの研究の進化が加速することを期待しています」

このような技術は、コグニティブ・アシスタンスとして知られており、不足していたり弱くなった機能を増強することにより視覚障がい者が情報を再び取り戻すことを支援するアクセシビリティの研究分野です。研究員たちは、公共空間での顔認識などのような、より高度なコグニティブ機能向けに複数の環境センサーからデータを統合するセンサー・フュージョンといったさまざまな位置推定技術を追加する予定です。また、研究員たちは、環境認識のための画像認識技術やより正確な位置推定を実現するための超音波技術の可能性についても研究しています。

カーネギーメロン大学のロボティックス・インスティテュートのディレクター、マーシャル・ヒビート(Martial Hebert)は次のように述べています。「ローカリゼーション情報からモノの理解まで、現実世界の環境を誰もがより利用しやすいものにするためさまざまなテクノロジーを開発しています。私たちが長年開発してきた人の周りの世界を感知するために必要な機能を補う人とロボット向けの技術を統合することで、このオープン・プラットフォームは、近い将来、視覚障がい者に新しい現実世界へのアクセシビリティをもたらす世界的なコラボレーションの裾野を広げるでしょう。」

従業員、お客様、市民が仕事や生活に必要な情報に等しくアクセスできることを目標に、IBMは100年以上にわたり障がい者のための技術革新やアクセシビリティに注力しています。視覚障がい者向けに開発された初期のテクノロジーには、点字プリンター、音声タイプライターや初めて実用化されたスクリーン・リーダーなどがあります。

IBM Researchについて
70周年を迎えたIBM Researchは、継続してテクノロジーの未来を明らかにしていきます。世界12カ所の研究所には3,000名以上の研究員がいます。IBM Researchからは、6名のノーベル賞受賞者をはじめ、U.S. National Medals of Technologyの受賞歴10回、U.S. National Medals of Scienceの受賞歴5回、Turing Awardの受賞歴6回の実績に加えて、19名のNational Academy of Sciencesそして14名のU.S. National Inventors 殿堂入りを輩出しています。詳しくは、http://www.research.ibm.com(US)をご覧ください。

IBMに関する詳細はwww.ibm.comを、IBMのアクセシビリティについてはhttp://www.ibm.com/able IBMのユニバーシティー・リレーション・プログラムについてはhttp://www.ibm.com/university/awardsをご覧ください。

カーネギーメロン大学(CMU)について
カーネギーメロン大学(www.cmu.edu)は国際的に評価されている私立大学で、サイエンス、テクノロジー、ビジネスから公共政策、人文科学、芸術まで幅広い学部があります。大学の7つの大学院学部で学ぶ13,000人以上の学生は、少人数クラスで、実際の問題を解決するソリューションの開発と実行や学際的な協力、イノベーションに注力した特徴のある教育の恩恵を受けています。

当報道資料は、2015年10月15日(現地時間)にIBM Corporationが発表したプレス・リリースの抄訳です。原文は下記URLを参照ください。
http://www.ibm.com/press/us/en/pressrelease/47867.wss (英語)

関連する XML feeds
Topics XML feeds
Research

IBM、IBMロゴ、ibm.com、Bluemixは、世界の多くの国で登録されたInternational Business Machines Corporationの商標です。他の製品名およびサービス名等は、それぞれIBMまたは各社の商標である場合があります。現時点でのIBMの商標リストについては、http://www.ibm.com/legal/copytrade.shtml (US)ををご覧ください。